板を選ぶ時、概ね「身長−〇〇センチ」などと言うのが一般的かと思います。
一般論として、選定の基準としてそれが入り口になることは大いに理解できますが、板を設計する立ち位置から見ると、割と的外れです。
これはrenkaineからだけの目線ではなく、オーナーさん目線でも同様であれば良いと考えます。
このコラムは、「オーダーメイドで自分だけの板を所持したいけど、いまいち具体的に数値が決められない」。そんな人に刺さればと思って書いています。
まず大雑把に書きます。
締まった雪面で板を履いた時に自覚する長さは「接雪長」。
板を立てた時(ターンの最中)に自覚する長さは「有効エッジ長」。
パウダーライドで自覚する長さは「全長」です。
次にノーズ・テール長について。
上図からキックを取り除くとどうなるでしょうか?
想像してみてください。
キックは雪との抵抗を低減するのが主な役割だと言えます。
キックが無いと…
進みませんねw
キックの要素は、R(あるいは自由曲線)と長さ・高さです。
大きく二つに分類すると、
●パウダー向きのRが緩くて長いキック
●パークライドやグラウンドトリック向けのRが強くて短いキック。
板を設計する順番として考えられるのは、自分のメインフィールドや好みにあった「接雪長」や「有効エッジ」を基準として、それにどんなキックを付けたいのか?です。
あるいは理想的なボトム形状が既に決まっていて、ノーズキック長とロッカー長が〇〇くらいでキャンバー長は〇〇、テールは短くて良い。など。
これらの結果として全長が決まります。
レンタルの窓口で案内するなら身長が基準でいいでしょうし、何も分からない初心者に勧める目安として「身長−〇〇センチ」も間違いでは無いでしょう。
ですが高級モデルの概ね1.5倍もの代金を払ってオーダーメイドする時の基準としては、少し弱いかもしれません。
雲の上の達人に言わせれば僕の例えも大雑把すぎるかも知れませんが、大きく的を外しているって程では無いだろうと思います。
ご参考までに。